COP21閉幕 - 「パリ協定」を採択
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第21回締約国会議(COP21)が閉幕した。開催前から先進国と途上国の間にはあいかわらず意見の隔たりがあり、途上国は「温暖化は工業化を進めた先進国が引き起こした」として、途上国が温室効果ガス排出削減に対して、特にインドが強硬に反対していて、ポスト京都議定書に向けた合意作りは難航を極めるのではと危惧されていた。しかし、会期を1日延長した交渉の末に、ようやく合意に達したようで、先進国だけでなく途上国も含むすべての国が参加する2020年以降の新たな温暖化対策「パリ協定(Paris Agreement)」を採択した。
それには、産業革命時(1750年頃)からの気温上昇を2℃以内に抑えるという目標を掲げ、さらに努力目標としてより厳しい水準である1.5℃以内に抑えることも盛り込まれているようだ。1.5℃以内というのは、海面上昇によって水没の危機にある島嶼国が要求していた水準でもある。
また、アメリカや中国、インドも含むすべての国が温室効果ガス削減の自主的な目標を作成して国連に提出し、それに沿って国内の対策を実施する義務を負うことになるのだ。さらに2023年から5年ごとに目標を見直して、世界全体の進捗を検証する仕組みも導入し、削減目標も引き上げていくという。
気温上昇「2度以内」という目標は合意されたが、すでに世界の気温は1℃上昇していて、あと1℃しか余裕はない。そのためには2050年には温室効果ガスの排出量を2010年比で40~70%削減する必要があり、2100年にはほぼゼロかマイナスにする必要があるという。
パリ協定に向けてのもう一つの、そして最大の焦点となっていたのが、途上国への資金援助だ。これを巡っても先進国と途上国の間で対立していたが、これについても、途上国への資金支援を義務づける一方、具体的な拠出額は協定とは切り離す形とし、2025年までに拠出額を最低でも年間1000億ドルとする新たな目標を決めることで決着したようだ。
ひとまずパリ協定が採択されて目標は定められたが、今回の最大の成果はすべての国が参加して合意したことだと思う。
本当に気温の上昇を抑えられるかどうかは、具体的で有効な対策をどれだけ早期に実施できるかどうかにかかっている。温暖化対策は待ったなしなのだ。
関連記事はこちら。
以前書いたブログ記事:https://quark-knzo.seesaa.net/article/201511article_3.html
日経電子版の記事:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG12H37_S5A211C1000000/
この記事へのコメント
でも、成果が上がるかどうかは、今後の各国の努力次第、という話でもあるようで…。その点は気になります。
気候変動が、世界の紛争などの原因になっているという話も聞きます。
酷過ぎる猛暑や、最近のインドの洪水など(続報を聞けずにおりますが、人々の御無事を祈ります)、気候変動の被害は、大きすぎると思います。経済にも大きな被害を与えているとも思います。
気候変動の原因と思われる温暖化は、絶対ストップさせなければいけないと思います。
国際社会の方々のご努力に期待です。(ど素人考えですが、先進国から途上国へ、エコのための技術や情報の供与なども、お考えいただければ、などと思います。)
ところで、話を変えてすいませんが、先月のパリ同時テロについて、書かせてください。
痛ましすぎて、中々文章を書けず、今頃書いておりますこと、申し訳ない思いです
亡くなられた方々のご冥福を祈ります。
怪我をなさった方々の早いご回復を祈ります。
武器を持たない人々に銃を向け、130人の方々の命を奪い、350人もの方々を傷つけたISは卑怯です。人ではないと思います。
私は仏教徒ですが、イスラム教の神様は、きっとお嘆きになり、お怒りになっていらっしゃるだろうと思います。
ISは、宗教を利用しているだけの悪魔の手先と思います。酷過ぎます。罰当たりです。どんなに憎んでも、憎み足りないと思ってしまいます。
ただ、憎しみに我を忘れることを、神仏はお望みにならない、とも思います。
(下の私のコメントに続きます。)
愛する方々を奪われたご家族が、憎しみの感情に囚われたまま、その後の人生を送ることになったり、残された子供達を育てることになったりしたら、あまりにも悲し過ぎます。
そして、それは、悪魔の手先を喜ばせることにもなってしまうと思います。
私達は、愛や優しさを大事にして、平和な世界で暮らしたいと願っているはずと思います。
そして、憎しみや暴力だらけの世界を嫌い、そんな世界で子供達を育てたくないと思っているはず。
だとしたら、私達は、世界から愛や優しさや平和を失わないために、愛や優しさを大事にする平和な世界で子供達を育てるために、憎しみに囚われすぎてはいけないのでは?と思います。
もちろん、必要に応じて、守るべきもののために戦わなければいけない時もあると思いますが、そんな時でも、憎しみに我を忘れてはいけないと思います。
憎しみに我を忘れ、過剰に防衛をやり過ぎてしまったら、私達自身が、ISと大差ない殺戮者になってしまう恐れもあると思うので。
そうなってしまったら、悪魔を喜ばせるだけだと思います。
日本時間の今月3日、イギリス議会は、空爆範囲をシリアに拡大する議案を承認したと聞きました。
酷過ぎる空爆は、多くの民間人の方々を犠牲にします。
僭越なことを書いてすいませんが、イギリスの人々が、憎しみに我を忘れることがないよう、願い祈っております。
同様に、ISと様々な形で戦う全ての人々が、憎しみに我を忘れることがないよう、願い祈っております。
(下の私のコメントに続きます。)
私達の世界から、愛や優しさが失われないようにするには、平和が失われないようにするには、私達一人一人が、心を侵食しようとする憎しみなどに対して、心の戦いを続けていかなければならないと、私は思っています。
戦いは厳しいかもしれませんが、神仏の御加護があると思うので、私達は勝てると思います。
ところで、ちょっと話を変えてすいませんが、私は、以前、ISに関する話は、なるべく避けていました。
私のコメントにISが刺激されて、もし、日本人が犠牲になるようなことがあったら、と思っていたからです。
でも、私が何も書かなくても、バングラディシュで、人々の役に立ち、おそらくイスラム教の神様も、褒めてくださったであろう日本人の方が、理不尽に、ISを名乗る人間達に命を奪われました。痛ましくてなりません。
亡くなられた男性の方のご冥福を祈ります。
なので、ISに関する話を避けるのは止めました。
大体、私の言葉が、ISを恐れさせるなどというのは、ありそうにない話だろうと思います。
もし、私の言葉などを恐れるというなら、ISは、それだけ底の浅い、脆弱な組織だということになると思うので。
信仰心だって、本当にあるのだろうか?という話になると思います。
なので、取り越し苦労は止めました。
(下の私のコメントに続きます。)
ところで、日本のお天気についても気になります。
といっても、今日の私は、本当に、全然お天気のチェックができていませんが気になります。
警戒や注意が必要な地域がありましたら、該当する地域の方々は、どうぞお気をつけて。御無事を祈ります。
(下の私のコメントに続きます。)
と書いていて思い出したのですが、中国のPM2.5、何とかならないのでしょうか?
日本など周辺国まで迷惑が及んでいるのですから。
もっとも、原発事故の汚染水などのことを考えると、日本も、本当に国際社会にご迷惑を掛けていますね。
最近も、汚染水に関して、深刻なニュースがありました。
やはり、東電と日本政府だけでは無理なのでは?
国際社会のご協力を仰いだ方が良いと思います。
(下の私のコメントに続きます。)