木星と土星が大接近(2020年12月)
ここしばらくの間、日没後の南西の空の低い位置に木星と土星を見ることができるが、今日の午前3時頃に今期で最も接近したようだ。しかし、日本ではこの時間帯ではみることができないので、日本で二つの惑星が最も接近した状態で観察できたのは昨日の日没後だったようだ。
昨日の夕方はみることができなかったので、今日は夕方早めに帰宅して、何とかベランダから写真を撮ることができた(天体望遠鏡は持っていないので、写真は一眼レフ+500mmズームで撮った)。写真を拡大してみると、土星はそれっぽく(何となく環のようなものが)写っていたが、木星の縞模様らしきものは映っていなかった(まぁ、ボクの腕ではこれが限界かな)。天体望遠鏡があれば、もっとはっきり写っていただろうし、衛星も見ることもできたかもしれない。残念だが、仕方がない。
木星(左)と土星(右)
拡大するとこうなります
中心天体(この場合は太陽)の周りを回る二つの天体(この場合は木星と土星)が、中心天体から見て同じ方向に来る現象を「会合」というのだが、木星の公転周期は約12年(11.86年)、土星の公転周期は約30年(29.53年)なので、軌道上を1年で木星は約30°(360°÷12=30°)、土星は約12°(360°÷30=12°)動いていくので、木星と土星の間隔は1年で約18°ずつ開いていくことになる。したがって、木星と土星が会合してから次に会合するまでの時間(会合周期)は約20年ということになるのだ [1] 。
今回、木星と土星の最も接近したときの(地球からの)見かけの間隔(離角)は約0.1°で、これは満月の5分の1程の距離まで近づいたことになる。前回、地球から見てこれ程までに接近したのは1623年7月17日のことで(離角は0.09°)、これはガリレオが望遠鏡で木星の4つの衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)を発見して(1610年)13年後のことだった。ちなみに、次の大接近は2080年3月15日(離角は0.1°)なので、今回を見逃すともう見られなくなるのだ(その頃には生きていないよ!)。
このように約20年周期で会合する木星と土星だが、地球から見た離角は毎回異なる。というのも、地球と木星、土星の軌道は同一平面内にあるわけではなく、地球の軌道面に対して、木星と土星の軌道面はわずかに傾いているからだ。この傾きを軌道傾斜角というのだが、木星と土星の軌道傾斜角はそれぞれ 1.30°、2.49°だ。なので、地球から見て同じ方向に位置していても、地球の軌道面に対してわずかに上下にずれて見えるのだ。
この木星と土星のコラボは、今後はお互いの距離が離れていき、しかも西の地平線に沈む時刻が早くなるので、今のうちに楽しんでおこう。
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AstroArtsの記事(1):http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11653_ph201221
[1] 木星の公転周期を PJ 、土星の公転周期を PS とすると、木星と土星の会合周期 P の間には次の関係がある。
この式から木星と土星の会合周期は P=19.82 年、つまり約20年となる。
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